一斤染(いっこんぞめ)の色見本

一斤染(いっこんぞめ)の色見本・カラーコード

~ 日本の伝統色「桃色系の色」~

一斤染の色情報
色名・由来・カラーコード

色の名前一斤染
読み / 綴りいっこんぞめ
由来 / 概要紅花の花一斤で絹一疋を染めた薄い色
系統色名sf-R (やわらかい赤)
マンセル値5R 7.5/6.5
webcolor#f5b2b2
RGB R(赤):245 
G(緑):178 
B(青):178
CMYK C(シアン):0 
M(マゼンタ):40 
Y(イエロー):20 
K(ブラック):0

一斤染(いっこんぞめ)

紅花(べにばな)から抽出された色素の色を紅色(べにいろ)といいます。

紅花はとても高価で、紅染も濃く染めようとするほど高額になりました。

そのため紅花染で濃く染めた色は禁色とされ、庶民には衣服への使用が禁止されていました。

許し色(ゆるし色)として禁止されていなかった色の限界が、この一斤染のピンク色。

一斤染は、紅花の花一斤(いっきん=約600g)で絹一疋(いっぴき=二反)を染めた色で、淡いピンク色になります。

それでも、少しでも濃く染めようとする者が跡を絶たなかったといいます。

一斤染は平安時代からある色名です。

黄色い紅花と紅染め

紅花(黄色)と紅染め

紅染めに使う紅花の花の色は黄色~紅色です。

紅花の花には、水に溶けるサフロールイエロー(黄色)と水に溶けないカルタミン(紅色)の色素が含まれており、紅色に染めるためには黄色の色素を水に溶かして除去するという手間のかかる工程が必要です。

関連する色・類似色

紅色(べにいろ): 鮮やかな赤:紅花から抽出された色素の色
一斤染(いっこんぞめ): やわらかい赤:一斤の紅花で絹二疋を染めた色
薄紅(うすくれない): やわらかい赤:薄い紅色
暗紅色(あんこうしょく): 濃い赤紫:黒みを帯びた紅色
退紅色(たいこうしょく): やわらかい赤:薄くくすんだ紅色
真紅(しんく): 濃い赤紫:真の紅色

主な参考文献

前作「色の名前事典507」に新たに12色が加わり519色になりました。RGBやCMYKなどの値も少し変わっています。