朱色(しゅいろ)の色見本・カラーコード
~ 日本の伝統色「赤系の色」~
朱色の色情報
色名・由来・カラーコード
色の名前 | 朱色 |
---|---|
読み / 綴り | しゅいろ |
由来 / 概要 | 古来の製法で作られた朱肉の色 |
系統色名 | vv-yR (鮮やかな黄みの赤) |
マンセル値 | 6R 5.5/14 |
webcolor | #e94709 |
RGB |
R(赤):233 G(緑):71 B(青):9 |
CMYK |
C(シアン):0 M(マゼンタ):85 Y(イエロー):100 K(ブラック):0 |
朱色(しゅいろ)
「朱」とは、硫化水銀を主成分とする黄色みを帯びた赤色の顔料で、その色を「朱」または「朱色」といいます。
最も古い鉱物顔料のひとつで、中国の辰州で多く産出したことから「辰砂(しんしゃ/しんさ)」ともよばれます。
(辰砂)
朱色は英語では、バーミリオン(Vermilion)という色名です。
天然の「真朱」と人工の「銀朱」
朱は、天然のものと人工のものがあります。
鉱石を砕いて作った天然の顔料を「真朱(しんしゅ/まそお)」、水銀と硫黄から合成された人工の顔料を「銀朱(ぎんしゅ)」とよび、どちらも長い歴史があります。
天然の真朱より、人工の銀朱の方が色が鮮やかで、朱色は銀朱の色に由来する色名だと考えられます。
鳥居の朱色は、魔除けと防腐の効果
古来より、赤色には魔除け・厄除けの力があるとされ、神社の柱や鳥居には赤く塗られているものが多くあります。
特に水銀を含む朱色は、木材の腐食を防ぐ効果もあり、幅広く活用されてきました。
朱肉の朱色の意味
捺印のときに使う「朱肉」が朱色なのも、魔除けの意味と、縁起が良い色だからです。
また、水銀の効果で変色にも強く、奈良時代に中国より日本に伝わった朱の印影は、いまだに鮮やかな朱色を留めているそうです。
ちなみに、水銀は毒性があることから、現在の朱肉には使用されていません。
ジャパニーズレッド=朱色
朱色は赤を代表する色のひとつで、海外では「ジャパニーズレッド」というと、朱塗りの漆器の色を指します。
赤門と朱色
江戸時代、将軍家の娘を奥方に迎えた大名は、その住まい(御守殿/ごしゅでん)に朱塗りの門「御守殿門」を建てました。
この門はその色から赤門とよばれました。
加賀屋敷(加賀藩前田家上屋敷)の跡地に作られた東京大学にある赤門も御守殿門のひとつで、現存する唯一のものとなっています。
(東大赤門)
朱色に関連する色
■朱色(しゅいろ): 鮮やかな黄みの赤
■潤朱(うるみしゅ): くすんだ黄みの赤
■洗朱(あらいしゅ): くすんだ黄赤
世界の朱色(バーミリオン)の呼び方
日 ■朱色(しゅいろ): 鮮やかな黄みの赤
英 ■バーミリオン(Vermilion): 鮮やかな黄みの赤
仏 ■ヴェルミヨン(Vermillon): 強い黄みの赤