父の日の色 ~黄色いバラやひまわりを贈る理由
毎年、6月の第3日曜日は「父の日」。
お父さんに日頃の感謝の気持ちをお伝えする日です。
母の日と比べると影のうすい父の日ですが、ハロウィンやイースターと同様に日本でもだんだんと広まってきています。
母の日というと「赤やピンクのカーネーション」のイメージですが、父の日にもお花を贈る風習があるのをご存知ですか?
父の日は「黄色いバラ」を贈ります。
ここでは、なぜ父の日にバラを贈るのか、なぜ黄色になったのか、その由来を紹介したいと思います。
父の日は1909年アメリカで始まった
母を亡くし、男手ひとつで育ててもらった女性(ジョン・ブルース・ドット夫人)が、提唱したのが父の日の始まりです。
「母の日があるのに、父に感謝する父の日がないのはおかしい」
ドット婦人が牧師協会に嘆願したことをきっかけに、父の日の祭典が開かれました。
その7年後の1916年、アメリカ合衆国第28代大統領ウッドロー・ウイルソンが、父の日の演説をしたことにより、アメリカ全土に認知されることになります。
そして1966年、正式に6月の第3日曜日が「父の日」と制定され、1972年にアメリカの国民の祝日となりました。
日本での父の日の始まり
アメリカで生まれた父の日の風習が日本にも伝わりましたが、その時期は定かではありません。(1950年頃と言われています)
日本の父の日の大きな節目になるのは、1981年に社団法人日本メンズファッション協会が立ち上げた「日本ファーザーズ・デイ委員会」と、同協会による「父の日 黄色いリボンキャンペーン」です。
この「黄色いリボンキャンペーン」は今でも続いており、
第36回にあたる2017年度は、歌舞伎俳優の市川海老蔵さんや、サッカー選手の大久保嘉人さんら計5人が受賞されています。
最初は赤いバラと白いバラだった
父の日に贈る花は本来
・存命する父には「赤いバラ」
・亡くなった父には「白いバラ」
でした。
これは母の日のカーネーションのしきたりに準じています。
しかし、この赤いバラと白いバラは日本ではあまり浸透しませんでした。
バラと黄色いリボンが結びつく
バラが黄色くなったきっかけは、「日本ファーザーズ・デイ委員会」が始めた「父の日 黄色いリボンキャンペーン」です。
同委員会は父の日のイメージカラーに、
「うれしさ・楽しさ・暖かさ・幸せ・富貴・希望・向上」などのイメージを持つ黄色を取り入れました。
この黄色が、バラの花を贈る風習と合わさり
父の日=黄色いバラ
というイメージが広まりました。
黄色いバラと黄色いひまわり
父の日の花として定着した黄色いバラですが、実は黄色いバラの花言葉には「嫉妬」や「愛情の薄らぎ」などのネガティブな言葉があります。
父の日のイベントカラーとして黄色いバラでもOKだと思うのですが、花言葉を気にする声もあり、バラの変わりに黄色いひまわりを贈るケースもあります。
黄色にひまわりには「憧れ」や「愛慕(深く愛し慕うこと)」などの父の日にぴったりの花言葉があります。
ひまわりは男性にも人気のある花なので、きっと喜ばれることでしょう。
父の日とロイヤルブルー
日本ファーザーズ・デイ委員会のホームページもそうですが、黄色と濃い青(ロイヤルブルー)はとても相性のいい色の組み合わせです。
黄色に補色であるブルーを添えることで、黄色がいっそう鮮やかになり、全体の印象も引き締まります。
お父さんって何をもらったら嬉しいのか、
わかりにくいところもありますよね…
私の父もお酒が好きなので、
父の日も誕生日もいつもお酒を贈っています。
でも、男性でも、お花をもらったらやっぱり嬉しい!
今年の父の日は、いつものお酒に黄色いお花と青いリボンを添えて贈ってみたいと思います。
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